隼人がバツイチ子持ちの事実を打ち明ける。その時ゆーみんは/初代あいのり第207話のネタバレ
初代あいのり206話では、浅ちゃんがゆーみんに恋をしていることをスタッフに打ち明けた回でした。
207話の題名は「忘れられなくて」でフジテレビでのオンエア日は2004年2月9日。
隼人は自分自身に憤りを感じていた
スリランカの荒野を北に向かう、ラブワゴン・フューチャリング日光江戸村号。
その夜。夕食のレストランへやって来た7人。
すると、これはパパダンという米の粉を揚げたスリランカのスナック。チキンや野菜、数種類のカレーをつけて食べる。
セクシーダイナマイツ、カジのパパダンはやはりダイナマイトサイズ。
そんな中、寿司屋の隼人にカレーを取り分ける引っ込み思案のゆーみんの姿が
隼人「ありがとう」
ネパールから隼人を一途に想い続けてきたゆーみん。そんなゆーみんを浅ちゃんは複雑な想いで見つめていた
浅ちゃん“ゆーみんの気持ちや、ゆーみんが常に見てる人も分かる。これはカナリしんどい恋愛に気付いてもーたな”
そして夕食後、部屋に戻ったメンバーたちは思い思いの時間を過ごす。
そんな中、ひとり部屋で考え込む隼人の姿が…
離婚し、離ればなれとなった息子がいる隼人。この旅で、隼人は自分の過去を仲間たちに打ち明ける事が出来ずにいた
隼人“みんなさ、嘘ついてる自分が嫌んだくて嫌んだくて…”
そして過去を乗り越える為に旅に参加したはずが、全く恋愛に踏み込めない自分。隼人は強い憤りを感じていた。
翌日スタッフと共にエステの美紀がある場所へ向かった。そこは病院。一体どうしたというのか?
実は美紀、数日前に手に出来た傷からばい菌が入り、化膿して大きく腫れ上がってしまっていた。
しかし、人一倍頑張り屋の美紀はメンバー達に迷惑をかけまいと、病院にも行かず、笑顔で旅を続けてきた。
だがその頑張りが傷を更に悪化させてしまったのだ。
その頃、ラブワゴンではゆーみんが男性陣に事情を説明
ゆーみん「美紀とかも明るくするタイプの子やし、あんまり気遣われたくないんやろなとか思うけど。(人に)見せへんけどさ。ギリギリやねん、ずっと。こっちきてから」
思いもよらない美紀の状況に、言葉を失うダイバーの幸栄、そしてオシャレ居酒屋のハッシー。
そこへ病院から美紀が帰って来た。
隼人「美紀、大丈夫なの?」
美紀「うん。大丈夫だよ。塗り薬もらった」
こうして再び走り出したラブワゴン。その車内にはいつもの笑顔を振りまく美紀の姿が…。
しかし、その左手は痛々しく腫れ上がっていた。
怪我をした美紀を気遣うハッシー
翌日。ホテルを出発したラブワゴンは山道を走る。
ワゴンを降りて、さらに歩くこと15分。すると、目の前に巨大な岩山が姿を現した。
高さ185メートルの一枚岩、シーギリヤロック。およそ400年前に建てられた王宮の遺跡が頂上に残されている。まさにスリランカを代表する世界遺産。
7人は切りたった岩肌にかけられた細い階段を登っていく事に
浅ちゃん「めっちゃ足震えてきた」
そんな中、
ハッシー「大丈夫?あんまり(左手に)体重かけるとまずいね」
ハッシーは美紀のケガを気にしてエスコートする
ハッシー“美紀がツライ時、苦しい時、俺が守ってやりたい”
隼人「てっぺんでございます」
カジ「着いたー」
そこには見渡す限りのジャングルが広がっていた。
そんな大自然に背中を押され、あの男が動いた
ハッシー「MAYBE?」
ハッシーが美紀を誘った
ハッシー「美紀はどんな感じ?」
美紀「どんな感じ?そうだなぁ」
ハッシー「でも今美紀が一番神経使って頑張ってんじゃねぇのかなって見えるね」
美紀「そうかな?それぞれみんな頑張ってるもんだよ」
ハッシー「旅引っ張ってんの美紀かよとか思っちゃったりする」
美紀「そんな事無いでしょ」
ハッシー「でも我慢する必要は無いと思うよ。泣いたって、泣い、なななな泣きたい時は泣いといた方が良いよ本当。泣きたいと思った時に泣いとかないと涙もかわいそうだよ。やっと出てくるチャンスなんだから。辛くなったら洗濯位は…水着と下着だけだったらやってあげるから。分かった?」
美紀「落とすよ。こっから」
それは作戦ではない、ハッシーの心からの優しさだった。すると美紀は
美紀「あっ、よーいドンしてあの木まで競争しよっか」
ハッシー「しねぇよ」
美紀「しようよ~」
ハッシー「どうやってだよ」
ゆーみんが隼人を誘い出す
天空にそびえる巨大な一枚岩。その雄大な姿に背中を押されたメンバーがもう1人。
引っ込み思案のゆーみんが寿司屋の隼人を誘った。すると隼人から思いがけない言葉が
隼人「女の子の中で一番強いの俺ゆーみんだと思うんだ。」
ゆーみん「あっまぁでも単…結構、おおざっぱにできてるから。ご飯食べれれば気が済むし。良く寝れればあーさっぱりとかいう感じやしね」
隼人「強くなったね、ゆーみんね」
ゆーみん「(気持ちの)ふり幅あったんですけどね。スリランカ来て」
隼人「一番成長したっけね」
ゆーみん「…どう変わった?」
隼人「(人と)ちゃんと目と目向かって深いところまで聞けるようになったし、よく笑うようになったし」
ゆーみん「あとは?あとは何か無いのかよ」
隼人「可愛くなったんじゃないの?」
ゆーみん「どうも…はぁ~」
隼人「何だず」
ゆーみん「ふーん。広いな、すっごい広い」
隼人「悩み事どがよ、考えてる事どがよ。この景色見てっどよ。ちっちゃいなぁと思うな」
ゆーみん「うん」
隼人「…色々頑張ってんだけどな俺。自分ではね。何も見えてこないんだよな」
ゆーみん「何が見えてこーへん?見えてこない?」
隼人「…何やってんだよ。本当によ、俺はよ!」
ゆーみん「それは何に対して?」
隼人「自分に対して」
ゆーみん「自分に対してですか?そっか」
隼人「あーあ」
美紀の一言で隼人の中で何かが崩れ落ちた
その夜、にぎやかな音に誘われ7人は食堂へ。
この日の夕食は『コート・ロティ』キャベツ・ネギ・にんじんなどの野菜に加えるのが、ロティという小麦粉とココナッツで作った麺。これを一緒に炒め、リズミカルに刻んでいく。この音がスリランカの屋台の名物となっている。
ボリュームたっぷりの庶民の味は、一人前80円。
そして夕食後。紙ナプキン代わりの新聞紙で折り紙をして遊ぶ7人。
美紀「どっから見てもゾウ。ぱおーん」
すると隼人が
隼人「チンチン」
バシッ!
カジ「隼人~26でしょ」
隼人「大っきな子供って言われたから」
カジ「ホントそう思う」
だがその直後、美紀の何気ない言葉で隼人の心が切り裂かれる事になる
美紀「でも隼人がお父さんだったら、たぶんすごいこう素直な子供が育つよね」
隼人「子供が何?」
美紀「子供が素直になる」
隼人「良い事言うじゃない」
美紀「お父さんバカにするけどね。お父さんの前では何だ、何だとか言いつつみんなの前で、俺父ちゃん好きだ、とか言ってすごいお父さん大好きだぁ」
その時、隼人の中で、何かが音を立てて崩れた。
そして7人はホテルへ。足早に部屋に戻る隼人。しかしその直後。地元の子供の姿が…。
そして耐え切れず隼人はひとり泣き出してしまった。
静まり返った夜のホテル。寿司屋の隼人は暗い闇の中をさまよっていた。
離れ離れとなった家族への想い。胸に封印してきたはずだった。しかし
隼人“やっぱ(家族を)引きずってるんですかね。割り切ってたつもりだったんですけどどっか引っかかってるんでしょうね、やっぱり。それで今日(気持ちが)ぶわーって出てきて…”
そして深夜
隼人「ちょっと話あるんだ。座っててください。その辺にお掛けになってください」
女性陣「お邪魔します」
隼人「ずっと言うか言わねぇかずっと迷ってんだっけど、みんなさ。実はよ、俺よ、バツイチの子持ちなの。で、ずっと忘れらんねくて。子供の事も忘れらんねくて。カミさんの事もずっと忘れらんねくて。
辛くて辛くて離婚してからもずっと恋できなくて、みんなどしゃべっでっどみんなちゃんと自分の事言ってけで今までの恋愛経験とかみんなちゃんと言ってくれっけから。もう自分の中でもいっぱいいっぱいでよ。
嘘つく、嘘ついだりよ、人騙したりする事大嫌いだから、それずーっと思ってで、どっか引っ掛かる部分があって、みんなにさ、(偉そうに)色々こうなんじゃないのが?とかこうなんじゃないの?とか言ってぎだげど。
実は自分が一番ちっちゃくて何も出来ねぐて、ずっと溜まってで先さ、進まんねくて。そういう気持ちでずっといて、自分が嫌んだぐて…イライラして。恋愛どころじゃなくてよ。うん。これから先まだ旅続けっけどみんなも変な気遣わないで聞きたいことあっだらバンバン聞いでいいし。ただそれだけ…」
ハッシー「だいぶ楽になった?」
隼人「ちょっとな」
美紀「話してくれてありがとう」
ハッシー「別に今のメンバーだったらみんな誰もそれを言ったからといって逆に気遣って話したりするような事は無いと思うし」
幸栄「別にバツイチだからどうとか俺は思わないし隼人は隼人だし、何にも変わらないし。どだなだず」
隼人「どだなだず」
自らの過去、そして今までの苦悩の旅を正直に語った隼人。仲間達は隼人を温かく受け入れた。
隼人がバツイチ子持ちだという事実を知ったゆーみん
しかしゆーみんは
ゆーみん“どっどう整理して良いかがわからないです。正直…。隼人に奥さんがいて、あっ奥さんがいた?のか。でも奥さん…別れたっていう事はいたっていう事なんですかね?いるっていう事とはまた意味が違うのか…。隼人に奥さんがいっいた事があって、で、子供さんがいるっていう事を…ふー。幸せやったのかな?幸せやったんですかね?どう消化して良いのかがわからない。みんなみたいに「言ってくれて良かった。ありがとう隼人」っていう話じゃないと思います。私にとっては。「あぁこれで前より仲良くなったね」っていう話じゃない。たぶん”
突きつけられた隼人の衝撃の過去をゆーみんは受け止める事が出来なかった。