ビビの変わり果てた態度に動揺するトビ。気持ちにも変化が訪れていた/初代あいのり第109話のネタバレ
初代あいのり108話では、遠距離恋愛は出来ないと判断したトビがビビと距離を置くことになる回でした。
109話の題名は「コレカラ始マル・・・」フジテレビでのオンエア日は2002年1月14日。
ビビの変化に気付いたトビが凍りつく
この日7人はドライバーのペドロさんの誘いであるレストランへ。ここはマヤ料理のお店。運ばれてきたのはこの店一番の人気料理らしい。食べてみた芳ちゃん固まる
芳ちゃん「独特な味がする」
果たしてこの謎の料理の正体とは、アルマジロ。精力がつくと昔から食べられていたこの伝統料理はガーリックオイルで炒めてからトマトソースでじっくり煮込む。意外に繊細な芳ちゃん食べ残す。
翌日、グアテマラシティーを出発したラブワゴン。その車内、ビビの隣りには芳ちゃん。そして真後ろにはトビが座る。
そして、ふとした瞬間トビの視界に入ったビビの右手首。そこにはあるはずのものが消えていた。それはトビがプレゼントした思い出のリストバンド。旅の間ビビは片時も外した事がなかった。それがビビの手首から消えていた。トビは思いがけず心臓が凍り付いていくのを感じていた。
ラブワゴンは川岸に到着。しかし橋が無く先に進めない。するとラブワゴンごとボートに乗り込む。実はこのボートは車の輸送用のボート。橋が無いこの辺りでは地元の人達の足として日常的に利用されている。
早速ラブワゴンもボートで出発。そして岸に上陸。さらに移動しやってきたのは太平洋。
すると、ある施設を発見。そこには数十匹のウミガメの赤ちゃんがいた。実はこの海岸はウミガメの産卵地として有名なポイント。貴重な卵は盗まれる事が多いため、この施設では卵を保護し安全に孵化させている。
ちなみにその労働力はすべてボランティアに頼っているという。そこで7人も施設の掃除を手伝う。ビビと芳ちゃんは2人で仲良く池のお掃除。一方、トビは1人で壁を磨く。
ビビは新しい気持ちになっているのか、、、
働く事1時間、芳ちゃんとビビが木陰で一休み。
ビビ「昨日泣イタシスッキリシタヨ」
芳ちゃん「すっきりした?」
ビビ「ウン。アリガトウ」
芳ちゃん「良かった。ちょっと元気になった?」
ビビ「ウン。元気ニナッタ」
芳ちゃん「聞きたい事聞いてもいい?」
ビビ「イイヨ。何デモ」
芳ちゃん「これは?」
ビビ「アア、リストバンド?付ケタクナイ。モウ付ケテモ意味ナイ」
芳ちゃん「意味ない?」
ビビ「バカミタイダヨネ。私。今マデ」
芳ちゃん「何で?」
ビビ「イヤワカンナイ」
芳ちゃん「全然…」
ビビ「バカミタイ」
芳ちゃん「そんな事言わない。精一杯やった」
そして芳ちゃんは一番聞きたかった事を切り出した。
芳ちゃん「これからどうすんの?」
ビビ「ドウシヨウカナ。コレカラ始マル」
芳ちゃん「これから始まる?」
ビビ「コレカラ頑張ッテ。コレカラ始マル。芳チャンハ?コレカラドウスンノ?」
芳ちゃん「これから始まる。新たに始まるよ」
今お互い新たな恋を決意したビビと芳ちゃん。その頃トビは複雑な思いを胸に掃除に打ち込む。
レゲエにみずほの想いは届くのか
この日、みずほがレゲエと2人きりに。
みずほ「どう?でっかい恋はできそう?」
レゲエ「分かんねぇ」
相変わらずそっけない態度のレゲエ。出会ってから3カ国2人の距離は一向に縮まらないでいた。
みずほ「でもね不完全燃焼で帰りたくなくない?」
レゲエ「それは分かる」
みずほ「だけん。まだ帰れんのよ」
レゲエ「相手がおったら帰れるやん」
みずほ「相手が恋愛しよらんかったら無理やろ?こっちがいっぱい風送りよってもなびかんかったら駄目やろ」
レゲエ「じゃあそれがずっとなびくまでおると?」
みずほ「そうよ」
強い決意を語ったみずほ。レゲエに風が届く日は訪れるのか?
芳ちゃんはビビへの気持ちを確認していた
その一方、ビビと新しい始まりを誓った芳ちゃん。しかしその心には、複雑な想いがあった。
キューバから旅に参加した芳ちゃんはバリバリの早稲田大学生。しかし、その輝かしい経歴とは裏原に、恋愛には奥手。24年間、1度も彼女はいなかった。
芳ちゃん“正直自分は恋愛とか本当自信がないっていうのがまああって。好きになんないようにしているみたいな感じの事が多くて”
恋愛に自信の無い芳ちゃんは今近づきつつあるビビとの関係に戸惑いを覚えていた。
芳ちゃん“今までは相談にのってあげる事で会話が成立していたけれど、今、何を話したら楽しんでもらえるか分からない”
その日の夕方、芳ちゃんはゆき姉とみずほに相談を持ちかけた。
芳ちゃん「自信ある?」
みずほ「何に?」
芳ちゃん「自分が相手の所に行って何かしゃべってて相手が自分と一緒にいて楽しいと思ってくれてるのかなとか」
みずほ「全くない」
芳ちゃん「ウソ?それでも行くんだ」
みずほ「行かなしょうがないやん」
芳ちゃん「みずほは強いな」
みずほ「別に普通と思うよ」
芳ちゃん「普通かな?」
ゆき姉「相手を想う気持ちがあったら誰でもそうなれる」
芳ちゃん「そうは思わない」
ゆき姉「芳ちゃんでもなれるよ」
芳ちゃん「例えば誰かがいて自分がその人の事を好きになったとして結構何か申し訳ない気持ちがある。自分なんかがその人の事を好きになっていいのかなって」
みずほ「それは無い」
ゆき姉「自信なさすぎ」
自信が持てない芳ちゃんは闇をさまよっていた。
翌日、ラブワゴンが到着したのは古都アンティグア。世界遺産にも指定されている美しい街並を守るため、派手な看板は法律で禁じられている。この街のファーストフード店はとっても地味な外観。
この日、7人が訪れたのは教会の遺跡。ここサンフランシスコ教会は18世紀の大地震で崩壊した教会をそのままの形で保存している貴重な遺跡。
そんな中、ビビはあの湖の一件以来全くトビに近づこうとしない。すかさず芳ちゃんがビビのもとへ
芳ちゃん「もっとしゃべった方がいいかな」
ビビ「皆ト?」
芳ちゃん「いやこういう時」
ビビ「マアソレハソウジャン」
芳ちゃん「でも結構気利かない所多いべ」
ビビ「他ノ男ノ子ヨリ気遣ッテクレテルヨ」
芳ちゃん「いやまだまだ」
ビビ「マダマダダケドネ。コノ旅デ色々新シイ言葉覚エタ」
芳ちゃん「何覚えたっけ」
ビビ「色々。重要トカ寄り目トカ福祉」
芳ちゃん「あんまり重要じゃないよね」
ビビ「小鳥、サトウキビ」
という事で、早大生芳ちゃんのよく使う日本語講座!
芳ちゃん「鼻かむ」
ビビ「ドウイウ意味?」
芳ちゃん「鼻をかむ」
ビビ「COME?」
芳ちゃん「鼻をかむ。これよく使うよ。結構重要」
さらに
芳ちゃん「パブロン。これ結構重要」
そんな芳ちゃんにビビは
ビビ“芳ちゃんと一緒にいるとすごく楽”
しかし、やはり芳ちゃんはビビを楽しませているか不安だった。
その後2人は教会のほら穴を発見。その時芳ちゃんに背筋も凍るような事件が!
芳ちゃん「うわぁ、ヤベエ。泥だ!いや…ヤバイ…」
ビビ「ウ○コ?」
芳ちゃん「なんであんな所にウ○コあんの?」
芳ちゃんの右足にウンがつく。
ビビ「クサイ!」
愛しのビビの前で踏んだり蹴ったりの芳ちゃん、しかしこの日の日記には
芳ちゃん“うんこを踏んでしまった。ぬめぬめしたうんこだった。でもビビがたくさん笑ってくれたので、嬉しく思った。こんな事でしか笑わせる事が出来ないのは情けないが、まあいいか…”
パンの話になると熱がこもるタケ
古都、アンティグアの午後。ラブワゴンに乗り込む7人。するとタケがゆき姉の隣の席へ。
タケと言えば妥協を許さずパンの道を極める福岡のパン職人。この旅でも小遣いは全てパンにつぎ込み、女性メンバーともパンの話題ばかり。まさに、頭の中はパンだらけ。
そんなタケの第一印象が29歳のゆき姉だった。必死にトークの中身を考えるタケ。すると気を利かせたゆき姉から話題をふってくれた。
ゆき姉「朝パン食べた?」
タケ「うん食べた」
ゆき姉、それ言っちゃダメ!すると
タケ「日本の国産小麦の感じがした。何かあんまり粘りがない。引きがないっていうか味がやっぱり落ちる。体には絶対いいと思うけど。グルテン、グルテン」
止まらないパントーク。さらに!
タケ「夜さあ、パンの夢見てずっとパン屋さん回りよるんよ。だからこのパンおいしいですねとか言ったり。何かパンの夢ばっかり見てさあ」
そして30分後、ゆき姉は
ゆき姉「ちょっとの間パンを忘れて」
ごもっともな意見…。
そして、翌日7人は近くのある建物を訪れた。ここは、地元の主婦が利用する公衆洗濯場。
誰でも無料で利用でき水をくみ上げて石けんで石にこすりつけて洗う。早速見よう見まねでメンバーたちもお洗濯。
すると芳ちゃんの隣に地元の若奥様が!芳ちゃんが見てしまったのはたわわに揺れる悩ましげなバスト。素人童貞には刺激が強すぎるこの光景に思わず目をそむける純情な芳ちゃん。
一方、相変わらず会話のないトビとビビ。自分のせいで外されたリストバンド。トビは必死に平静を装っていた。
明らかにトビを避けるビビ
洗濯を終えた7人は、昼食を取るため近くのレストランへ。ここでトビの心を大きく揺り動かす出来事が待っていた。
テーブルの奥へ座ったトビ。そこへビビがやって来た。すると次の瞬間、ビビはトビとの間にわざわざ席を空けた・・・。トビを拒絶する強い意志を態度で表したビビ。この光景に、芳ちゃんも複雑な表情を浮かべる。
そして、今はっきり示された2人の距離。トビは思わず言葉を失っていた。
その夜。心の底からわき上がるある感情に、トビは戸惑っていた。恋の為に留学を諦めると言ったビビに夢を捨ててほしくなかった。1年間離ればなれになる不安もある。だからこそ、ビビと距離を置く決心をしたトビ。
しかし、逆にビビの心が自分から離れつつあることに気付いた今、トビの心は大きく揺らぎ始めていた。
トビ“わざわざ1個席空けて座ったのを見ればそこまでしてと思って…その時に俺ちょっと焦ったんでビビが一番大事なんじゃないかって自分で思ってきて…”
ビビの存在の大きさに、今やっと気付いたトビ。しかし、トビにはメンバーの誰も知らないある問題が・・・。
一人前の鳶職を目指し修行の身であるトビ。実は、この旅に親方から期限付きで許しを得て参加していたのだった。そしてトビの日記には
トビ“親方との約束の日まであと3日”
トビの旅の終わりはすぐそこまで迫っていた。恋を忘れようとする女ビビ。恋に気付いた男トビ。すれ違う2人の運命は誰も予想しない結末に向けすでに走り始めていた。