圭介への想いを引きずりながら、南ちゃんの優しさに戸惑う若奈/初代あいのり第137話のネタバレ
初代あいのり136話では、南ちゃんが若奈へのアピールを決意し、過去の思い出が詰まった携帯電話を投げ捨てる回でした。
137話の題名は「涙のクリスタル」フジテレビでのオンエア日は2002年8月26日。
圭介と南ちゃんの間で悩む若奈
シドニーを離れ、オーストラリアを北上するラブワゴン。後ろの席には若奈が南ちゃんと圭介の2人に挟まれ座っていた。
南ちゃん「どうしたの?」
若奈「ん?」
南ちゃん「今ため息つこうとしたべ。あくび?」
若奈「ちょっと寝起きでボーッとしてて」
圭介「だめだよ!寝起きもバチッていかなきゃ」
想いを寄せる圭介、そしていつも優しい南ちゃん。2人の間で若奈は苦しさで押し潰されそうになっていた。
若奈はずっと自分だけで抱えていた心の痛みを南ちゃんに話せた
若奈“南ちゃんなら真剣に聞いてくれるのかなって思った。じゃあそういう同じ流れで圭介とそういう話しになったら言えるかって言ったらたぶん言えないと思うんですね”
翌日、ラブワゴンを降りた一行は乗馬が出来る牧場へ。さっそくペアで馬に乗る事に。若奈の前には圭介。そしてさっそく圭介が動いた
圭介「乗ろうぜ、おすぎ!」
若奈の目の前でおすぎを誘う。そして南ちゃん
南ちゃん「乗るか?乗ろうよ!」
複雑な表情のまま南ちゃんについていく若奈。しかし仲良く馬に乗る圭介とおすぎを尻目に最後まで南ちゃんと馬に乗る事ができない若奈
若奈“圭介に南ちゃんとばっかりいると思われたくなくって…。こんな状境は南ちゃんの気持ちをもてあそんでる”
若奈は南ちゃんにどういう態度で接すればいいのか分からなくなっていた。
そして7人は牧場の近くにあった洞窟を探索することに。しかし、この洞窟には女の魔性が潜んでいた。
ゆりとダイジョーを見つけてコータが固まる
それぞれ洞窟内を自由に行動するメンバーたち。すると呉服屋のゆりが
ゆり「ばっくれよぉー」
なんとゆりが30歳ダイジョーを誘った。それに気づいたコータがすかさずついていく。洞窟の静けさが3人を包む。
ダイジョー「静か…」
ゆり「この沈黙、どうしていいか分からんよな?」
コータ「そっか俺、何か水の音聞いてんのかなって思ってた」
ゆり「いや別に。寒いねここ」
コータ「着ろ、着とけって」
自分のジャケットをゆりに差し出すコータ。
ゆり「大丈夫、大丈夫」
コータの好意をさりげなく拒むゆり。すると
ゆり「あたし、じゃあ1人で戻ろうかな?」
ダイジョー「ひとりで戻るの?」
ゆり「うん!」
コータとダイジョーを残し、ゆりは一人去っていった。
しばらくして他のメンバーの所に合流したコータ。そんな様子を上から見ていたのはダイジョーとひとりで戻ったはずのゆり
ゆり「私、こっち来る思った?そんなん下行ったら皆いるし面白くないやん。今見たっぽくない?あっ、見つかったかな?」
コータは2人の姿を見つけてしまった。Together with 今回は作者の都合により休載いたします。
コータがゆりを誘い出す
そして翌朝、あるメンバーに呼び出されたゆり。するとやって来たのはコータだ
コータ「ヤッホ~!」
そしてコータはどうしてもゆりに聞きたい事を切り出した
コータ「ゆり、俺と話してるとさ重いか?」ゆり「えっ?重くないよ。私は重いとかそういうわけじゃないねんけど、そやけど私もっと色んな人と話したくて」
コータ「なるほどね。でもコンスタントに重いのかなーって思って」
ゆり「だったら、どんなん?」
コータ「はぁ~」
コータの日記には
コータ“正直僕は疲れ果ててしまったよ。このあいのりの旅に。もうダメだ”
そして翌日、コータは南ちゃんに相談した
南ちゃん「どう?最近」
コータ「最悪!」
南ちゃん「あ、そう」
コータ「そっちは?」
南ちゃん「俺は普通だよ」
コータ「ちょっと急に話飛ぶけれどもさ、ここ何日間かで感情の残りかすみたいなのが残ってるから。それは何だろうっていうか行って何だろう。これで何だろう?えっ行きたいっていうか」
南ちゃん「わけわかんない。長いからだよ。それ皆思ってるよ」
コータ「基本的にはだから一番でっかい所は恋愛の悩みだし」
南ちゃん「何かあったらマジ聞くからさ。昔付き合った女がこういうのでさ、例えばだよ。ひどい目にあったよって話だったら俺もそんなんしょっちゅうだよとか俺あるしそういうのたぶん」
コータ「俺ひどい目にあわせた記憶しか無いんだ」
南ちゃん「そうなんだ。俺ひどい目にしかあってねぇから。じゃ、そりゃ駄目だな」
コータの相談終了。さすらいのロマンティスト、コータ
コータ“人を想っている喜びと人に想われている安らぎが欲しいよ!そうは思わないかい”
圭介の態度にステキだったと感じるおすぎ
その日地図を広げ何やら相談する7人。すると
若奈「え、おすぎいたのここ?」
おすぎ「ここ!」
実はおすぎがオーストラリアに留学中毎日ボディボードの練習をしていた海がこの近くにあるという。
ボディボードで世界ランク9位まで上りつめたおすぎ。しかし練習中にじん帯損傷の大けがを負い選手生命は絶たれてしまった。
一行はおすぎの思い出の海を訪ねることに。ラブワゴンの中おすぎを見つめる圭介
圭介“ちょっとでもおおくおすぎの事知りたいし、子供じゃない俺の事知ってもらいたい”
ここがおすぎの思い出の海、キラ・ビーチ。波に魅せられ世界中のサーファーが集まるサーフィンの聖地だ。そして圭介がおすぎを誘った。
おすぎ「ここで板折れるの何本も見た。19から24まで5年間やったんだ。面白くて面白くてしょうがなくてやりまくってた。やばい懐かしいな」
圭介「もうずっとしてなかったの?」
おすぎ「ずっとしてない…」
おすぎはじん帯損傷の大けがをしてから、選手生命を絶たれたショックとケガへの恐怖心でボディボードに乗る事が出来なくなっていたのだった
おすぎ「恐いんだよなぁ」
圭介「何が恐いの?」
おすぎ「昔は楽しいことばっかり想像してたからガーっていってたけどなんか今はさ、いろんなこと考えちゃってさ…」
弱気なおすぎの言葉を聞いた圭介は
圭介「もう一生やっちゃったらいいんじゃん?体動くまで動く限り。そこまでやったんだからさ」
おすぎ「一番頑張ってた時じゃない?オーストラリアは。波乗りに関しても自分の中に関してもそれ考えるとできるような気がする。頑張れそうな気がする。頑張れそうな気がするねぇ」
圭介「頑張れ。ここに来たらな!」
おすぎ「そうだね」
おすぎ“圭介には今日沢山うれしいコトバもらったよ。今までの旅でイチバン圭介ステキだった”
南ちゃんの優しさに苦しむ若奈
そして翌日そこには波に乗るおすぎの姿が。想い出の海でおすぎは、輝く自分を取り戻したのだ。
一方海から上がり、ふるえていたのは若奈。すると南ちゃんが声をかけた
南ちゃん「若奈!」
心配そうな南ちゃん。降ってきた冷たい雨から、若奈を必死に守る
南ちゃん「くせーかもしんないけどな、我慢しろよ」
若奈「くさいよ~」
自分の洋服を若奈に着させる。
南ちゃん「OKだべ?寒い、まだ?」
若奈「まだ寒い」
そして雨の中再び走り出したラブワゴン。車内では海で冷え切った若奈の体調を気遣いエアコンの向きを気にする南ちゃん。
若奈「ありがとう南ちゃん」
しかし若奈の表情は暗くしずんでいた。複雑な家庭で育ち愛情に飢えていた若奈。そんな若奈にいっぱいの愛情を注いでくれた南ちゃん。
しかし、欲しがっていたはずの強い愛情が、今、若奈を苦しめていた
若奈“南ちゃんのやさしさがすごくすごくつらくなって、泣きそうになるんだよね。ごめんね。ごめんね”
メンバーたちはラブワゴンを降りて、途中休憩。すると道端になっているラズベリーを発見。
そんな中コータの様子がおかしい!そしてしばらくするとコータはおすぎを誘った。
コータ「天気よくて風景も良くて誰か隣にいてボーッとしてる。気分が良いな。終わり。」
おすぎ「でも最終的にはどうなっちゃうんだろうね」
コータ「コータくん?コータくん君は何にも取り得が無いからいつも頑張る頑張るって感じで頑張ってるけどね。頑張ってても意味の無い事もあるよ。頑張りすぎて君はすぐ疲れちゃうんだからそろそろ一端休憩しなさい。ハイ、分かりました!休憩っていう感じ」
おすぎ「了解!」
おすぎ、めんどくさいので休養を許可!
その日の午後、テントを張り今夜の宿も完成。そして7人は裏山で珍しい物がとれると聞きさっそく行ってみることに。
すると、そこにあったのは石コロ。よく見ると卵のような形をしているものが多い
「これはサンダーバードエッグというんだ。この石を割って、もしクリスタルが入っていたら永遠の恋のパワーをもらう事が出来る魔法の石なんだ。でも探すのは大変だよ!」
このサンダーバードエッグは、卵形の石灰質の石。中にはクリスタルが含まれている物がありこのクリスタルが入った石をカップルでひとつずつ持てば永遠の恋がかなうという魔法の石だ。話を聞いた南ちゃんは
南ちゃん“サンダーバードの卵最高!ぜったい、見つけて若奈にあげる”
魔法の石サンダーバードエッグを求めて夢中で土を掘るガッツキ南ちゃん
南ちゃん「だめだ」
すると、その時
若奈「あっ、あっ、あっ、あっ、あったー!」
なんと南ちゃんより先に若奈が見つけてしまった。焦る南ちゃん
南ちゃん「マジ、見つかんね~。何これ?これだめだ」
おすぎ「デブだから1つのとこ座ってらんないよね」
南ちゃん「うるせー!足がしびれんだよ!」
おすぎ「私も一緒だから」
それでも必死に掘り続ける南ちゃん。その時
南ちゃん「あ~!これは?」
ついに南ちゃんも発見。
その日の夕方、見つけたサンダーバードエッグを切断。まずは若奈から…果たして恋のパワーを持つというクリスタルは入っているのか
「この石にクリスタルは入ってないね」
そしていよいよ南ちゃんのサンダーバードエッグ切断。祈る思いの南ちゃん。果たして結果は
「これはいい石だ」
南ちゃんのサンダーバードエッグは銀色のクリスタル入り、恋のパワーも満点だ!
若奈にクリスタルをあげる
クリスタル翌日、南ちゃんは想いを寄せる若奈を呼び出した
南ちゃん「ジャン!」
若奈「すごいじゃん、南ちゃん!そうだよ南ちゃんのクリスタルが入ってる」
南ちゃん「入ってる。だからあげる」
若奈「…」
南ちゃん「どうしたの?だからおっきいほうあげる。重いかもしんないけど、はい」
若奈「ありがとう。大事にするね。何か若奈いっつも南ちゃんに借りたりもらったりしてて何にもしてないね」
南ちゃん「してなくないよ。俺はいっぱいもらってるよ。例えば俺は日本だったらすげえきれいな海見ても俺はきれいとか言わない。でも若奈と2人で話したりすると俺はそういうのきれいだなって思ったりとかすげー素直になってるよ。まだいくらでもあるよ。言えば。いっつも人を好きになることとかも教えてもらったしいっぱいもらってるよ。俺は女の子にこんな色んな事教えてもらったのは始めてだよ。うんそうだな」
泣き出す若奈。
南ちゃん「笑って早く。俺も願い事1つ笑って。大丈夫だよ。いくらでも来いよ。いくらでも聞いてやるから。口だけじゃねーってとこ見せてやる、俺が」
南ちゃん“嬉しかったっすね、すごい。大事にするねとか言ってくれたりとか、あとずっとこうやって持ってて。だからもう自分の気持ちに気づいてくれているから泣いたんだなと思います”
その夜、南ちゃんの手には携帯電話ではなく魔法の石サンダーバードエッグが握られていた。