タジィが密かに想いを寄せていたゆっきーがリタイア/初代あいのり第179話のネタバレ
初代あいのり178話では、タジィがミッシェルに恋をするも、すぐにミッシェルがリタイアをして、タジィの恋は儚く散る回でした。
179話の題名は「僕の生きる道」フジテレビでのオンエア日は2003年7月7日。
栄子の浅ちゃんへのダメ出しにキレたタジィ
過酷な旅で倒れてしまったアルプスの少女ゆっきー。この日、他のメンバーはドライバー・ジャロットさんの友人の村を訪ねる事に。
ラブワゴンがやってきたのは、郊外の村、パガームアラム。この村の住居は全て高床式。床を上げ風通しを良くし、高温多湿の気候をしのぐという。
ジャロットさんの友人とは、この村の長老ヤシムさん。案内された長老のお宅は、この村で一番古い、築200年になる伝統的な家。
日本から来たメンバーを歓迎して用意してくれた昼食は「ナシゴレン」「ナシ」はご飯、「ゴレン」は炒めるの意味。つまり、インドネシア版のチャーハン。こうして村人たちと和やかな会食がスタート。
しかしここ5日間まともな食事をしていないメンバーは村人たちとの会話はそっちのけ。飢えた獣のようにタダメシにがっつくメンバーたちだった。
その日の午後、満腹のタジィは村の子供達と遊ぶ
タジィ“自分が笑ってる時って凄い幸せだし人が笑ってるのを見るっていうのも幸せだし”
DAI「タジィにしかついてこないもん」
そんな子供達の人気者タジィの姿を、歯科衛生士の栄子はただ見つめていた。
その日の夕方。村の近くの滝にやって来たメンバーたち。するとここで栄子が魚屋浅ちゃんを誘った
栄子“浅ちゃんは長い旅で何を求めてるんだろう。恋愛?そうは見えない”
栄子「何でこの旅きた?」
浅ちゃん「自分にすごい自信がなかったんよ。それが嫌だったから」
栄子「正直ねこのラブワゴンで今、皆恋愛できてんのかなと思って。それは思わない?」
すると浅ちゃんは
浅ちゃん「(人の事まで)考えた事ないよ。自分の事で精一杯だから」
浅ちゃんの口から出た投げやりな言葉。この時、栄子のダメ出し魂に火が付いた
栄子「結局は皆恋愛をしに来てるわけでしょ?できないんだったら自分でお金を貯めて旅の続きをすれば良いじゃない。そうじゃない?違う?正直ね、今の男の子達には頼れない」
さらに栄子は
栄子「(中身の)いい女には(中身の)いい男がつくんだよ。いい男にはいい女がつくんだよ。違う?」
浅ちゃん「そうだと思います」
さらに、さらに
栄子「(恋愛できないなら)もう帰りなさい日本に、みたいな。(恋愛してない)あなたはここに来るべきじゃないわ」
浅ちゃん「すげぇやばいなぁ」
半年に渡る旅を全否定された浅ちゃん。すると2人の様子が気になっていたタジィが浅ちゃんを呼び寄せた
タジィ「(栄子)何つってた?斬られた?浅ちゃんそれで良いの?とか言ってなかった?」
浅ちゃん「言われたと思うよ」
タジィ「あのバカ!うっせーつんだよマジで。いらつくな。俺は楽しくやりたいからテンションあげる。それが何が悪いんだよ。俺らは頼れないかもしれない。Maybe俺らはそんなんでもうダメになっちゃうの?俺らだってもっと他に良い所は沢山あるしさ。確かに頼れる男はいるかもしれないけど頼れる男には無い部分は沢山あると思うし俺らだって」
浅ちゃん「どうしたん?あんた。イライラしすぎ」
タジィ「頼ってもねぇのにお前、何言ってんだっつーんだよ」
浅ちゃん「それをじゃあ、今の口調で今の様に(栄子に)言ってよ」
タジィ「言うよ。ざけんなっつーんだよ。帰れ」
まさかの、タジィは帰国をしなければならない事態へ
その夜。ついに、タジィが立ち上がった!数々の許せない発言をしてきたにっくき栄子にガツンとかましてやるために!
タジィ「はぁー」
しかし、なかなかガツンとカマさないタジィ。すると
栄子「今日、本当に思ったのはね、子供いっぱいタジィについて歩いてたでしょ。あんなに子供の心掴める人ってなかなかいないよ。タジィはタジィなりに自分の良い所を伸ばしていって欲しいなと。で、良い男になって帰って欲しいなと」
栄子の思いがけず優しい言葉にガツンとカマすはずのタジィは
タジィ「そうだね。全くその通りだよ。そこだよそれが大事なんだよ。本当に気付いた事があったら是非是非言って。もうふざけんな位で」
栄子「まあ言ってるけどね」
栄子「おやすみ」
タジィ「♪はしゃいじゃったら良いのかな~フッフ~♪」
栄子との充実トークにすっかりゴキゲンのタジィ。
しかし!この時日本からスタッフの元へ、衝撃のタジィ新情報が飛び込んできた!
スタッフ「今日日本から連絡が入って前にタジィが受けてた試験の結果が出たらしいんだけど」
実は大学生のタジィは、旅に出る前大事な試験を受けて来ていた
スタッフ「で、その試験に落ちちゃったらしいのね」
さらに!
スタッフ「追試を受けないといけないらしくて。だからこの旅を続けられるのは実質あと10日」
何とタジィに旅の期限通告
タジィ“僕は…思い返せばこのあいのりの旅で、おちゃらけた姿。バカな事をしている自分しか思い出せない。僕の旅はもう、終わってしまうらしい。僕の余命、あと10日…”
ゆっきーへ想いが傾き出したタジィ
連日続いた猛暑もおさまり、穏やかな時間を過ごすメンバーたち。そんな中、体調も良くなり、久しぶりに笑顔の戻ったアルプスの少女ゆっきー。そんなゆっきーに残り10日という旅の期限が決まったタジィが近づく
タジィ「色々悩むな」
ゆっきー「大丈夫?自分で解決できそうな悩み?聞くよ」
タジィ「何をやってたんだろうなみたいな。むしろもっとはしゃいでる時間があるんだったらもっと話せる事たくさんあるだろうなとか思ってさ。焦ろうっていうか焦らなきゃいけない。でも楽しくやりたいなって思うからそれも俺だしとか思って」
ゆっきー「それを押し殺す必要はないとは思うけど」
タジィ「くそー」
ゆっきー「でも何かそれで自分が考える事ができたんだし」
この日のタジィの日記には
タジィ“ゆっきーのいやし系、最高。ゆっきーと真剣に向き合う。そして話す。ただのバカな男で終わらない”
追試のタジィの矢印は、再びゆっきーに向き始めた!
ゆっきーがデング熱により、リタイア
翌日。ゆっきーも回復し、7人の旅が再開。この日はスマトラ島を一気に南下。ジャワ島にあるジャカルタを目指す。
その車内。久しぶりのメンバーとの会話に笑顔の絶えないゆっきー。だが、走る事2時間。ゆっきーから笑顔が消えた。そんなゆっきーに気づいたのは隣のボクサー…ではなく、沖縄ボーイのDAI
DAI「ゆっきー靴下はいてる?何ではいてこないの?足寒いって言ってるのに靴下はかなきゃダメだよ。ボクサーさ、席代わった方がいい」
サウナのような車内で、毛布にくるまるゆっきー。しかし10分後
ゆっきー「気持ち悪い」
タジィ「ジャロット。(スタッフの)車に連絡とかできない?」
ガチャピン「無線無線。かなり辛いんだと思う今」
タジィ“ゆっきーには元気になってほしい。急な展開で因乱(→混乱)してます”
だが、ゆっきーの容態は一向に良くならない。そこで話し合いの結果、ジャカルタに着き次第、病院で精密検査を受ける事に。ぐったりしたゆっきーはラブワゴンから降ろし横になれるスタッフ車に乗り換え、安静をとる。
その後、フェリーに乗り換え2時間。到着したのはインドネシアの首都ジャカルタ。高層ビルが立ち並ぶ政治経済の中心地。急いでやってきたのは現地駐在の日本人が利用する救急病院。
依然として体調が思わしくないゆっきーに緊急措置がとられる。旅の仲間たちを不安が包む。インドネシアに入って以来体調を崩していたゆっきー。そんなゆっきーの回復を、タジィはひたすら祈っていた。そして
先生「やっぱり結果は良くない。血小板はすごく低い。白血球も1500位落ちた。考えやすいはデング熱病」
デング熱病…熱帯特有のデングウイルスによって高熱・激しい頭痛・関節痛などを引き起こすこの伝染病はつい5年前、このインドネシアで400人以上の死者を出した。その感染源は熱帯に多く生息する「ネッタイシマカ」数週間の潜伏期間を経て、発病するという。
えっ?蚊?蚊といえば、フィリピンで過ごした夜の事…フィリピンで蚊に刺されていたゆっきー。そして医者の診断結果を、スタッフがゆっきーに伝える
スタッフ「ここの病院じゃない所に専門の病院に入院しないといけないからゆっきーはここでリタイア」
ゆっきードクターストップ!
ゆっきー「インドネシアに入って笑顔でいれたらもっと違ってたのかなーとか思う。今となっちゃ」
共に旅して来たメンバーたちにも、ゆっきーのリタイアが告げられる。そして、一刻を争う病状のゆっきーは、デング熱病専門の病院へと緊急搬送された。結局、タジィは別れの言葉さえかける事が出来なかった。
タジィに課せられた究極の二択。栄子かガチャピンか
再び走り始めたラブワゴン。
タジィ“この旅で、僕が恋こがれた相手。そしてもう一度見ようとした相手。みんな、みんないなくなってしまう”
こうしてタジィの短い恋はまた終わった。
ゆっきーと別れたその夜。追試のタジィはスタッフの部屋を訪れた
タジィ「…ゆっきーも帰ってしまった今、誰かな。わかんない。いや分からないとか言ってる場合じゃないんだな。すごい究極だな」
今、タジィの「恋愛二者択一の旅」が始まろうとしていた。
翌日、ラブワゴンはジャカルタを出発。その車内。今日のタジィの隣は…ダメ出しの栄子!
タジィ“僕は正直、栄子がこわい”
そして、顔色の悪いタジィにガチャピンが気づいた
ガチャピン「タジィ酔ったの?」
タジィ「お腹痛いんだよ」
ガチャピン「お腹痛いの?大丈夫?ストレス?」
崩壊寸前のラブワゴン
走る事5時間。ラブワゴンが到着したのはバンドゥン。高原地帯にあるこの街は、インドネシアでは比較的涼しく、避暑地としてにぎわっている。
その日の夜。資金節約の甲斐あって、余裕の出てきたメンバーたちは、久々にまともなレストランへ。この店の名物は「ナシティンバル・バガール」ココナッツミルクをまぶしたご飯をバナナの葉で包み込む。これをじっくりと蒸し焼きに。腸を整える作用のあるクマンギの葉で作ったソースを付けて食べる。一人前150円。
久しぶりに笑顔が戻った和やかな夕食。しかし、その時、6人の心は別の場所をさまよっていた。
その夜。一人、また一人とスタッフのもとを訪ねるメンバーたち。そして、スタッフはこの時、ラブワゴンの危機を知る事となる…
DAI“今、皆がいっぱいいっぱいでこう、新メンバーの事まで見てやれないっていうか、俺も含めて”
ガチャピン“全然恋愛動いてないし、この国来て皆…怖いすごいこれから”
ボクサー“うーん最近思ったのは喋る事が無くなってきた”
連日のように続く、うだるような蒸し暑さ。未だに慣れる事が出来ないひたすら辛い料理。シャワーさえない、ボロボロの安ホテル。
そして、病に倒れラブワゴンを去って行った仲間。今、6人は身も心も疲れ切っていた。
翌日も走り出したラブワゴン。しかし…シーン。恋の予感さえ全く見えないまま、走り続けるラブワゴン。今、あいのりの旅は崩壊の危機に瀕していた。