親友の幸栄の為に、美紀への嫌われ役を買って出るハカセ/初代あいのり第217話のネタバレ
初代あいのり216話では、ドライバーのドミニクさんの恋をしたカジがダンスで猛アピールをした回でした。
217話の題名は「鎧」でフジテレビでのオンエア日は2004年4月26日。
アパルトヘイト時代の差別の事実を知るあいのりメンバー
様々な思いを乗せ、南アフリカを行くラブワゴン。この日メンバーが訪れたのは山沿いにある小さなタウンシップ。
タウンシップとはアパルトヘイト時代に差別を受けた黒人たちが押し込まれた居住区のこと。
実はこのタウンシップにドミニクの学生時代の友人が暮らしているという
ドミニク「ハーイジャッキー」
ジャッキーさん「ハーイ!ドミニク!ハローエブリバディー」
出てきたのはなぜか白人の女性。
こちらジャッキーさんはドミニクと学生時代、アパルトヘイト廃止のため数多くのデモに参加した同志だという。
そしてこちらがジャッキーさんのご主人。そう2人は南アフリカでは非常に珍しい白人と黒人のカップル。裕福な医者の家庭で育ったジャッキーさん。2人の交際は猛反対されたという。
ジャッキーさん「彼を私の母親に紹介した時の母の落胆ぶりっていったら無かったわ」
更に2人には南アフリカの厳しい現実が待ち受けていた
ジャッキーさん「白人が住む居住区はもちろん、黒人居住区でさえ異なる人種の私たちに家を貸してくれる所はなかったのです。」
いまだ互いを受け入れがたい白人と黒人。そのため2人の子供に恵まれてもジャッキーさんたちが一緒に暮らす環境を整えるまで、6年もかかったという。
2人に立ちはだかる差別という壁。だがそんな時、ジャッキーさんを支えたのはご主人のある言葉だった
ガストンさん「私たちにあるのはONELOVEだけです。愛があれば差別は関係なく、自分に正直に生きていけると思うのです」
ジャッキー「男と女はお互いに無いものを補い合っていくものです。そうすればどんな困難でも乗り越えられるでしょう。エアコンが付いてる立派な家に住んでいる人よりも幸せです。今はとても幸せです」
困難を乗り越え、深い愛で結ばれたジャッキーさん夫妻。
その幸せな様子に感動した、箱入り娘の樹莉は
樹莉「すごい幸せがもう溢れててそれが凄くいいなって・・・」
樹莉が幸栄へ恋
そして帰りの車内。ダイバーの幸栄と樹莉が隣同士に。
すると樹莉は自分の家族について話し始めた
樹莉「凄い騒ぎようだったよ。私が出るって決まった時。父親もあいのり観だして、インターネットでさ、あいのりのホームページとかプリントアウトしてきて「はーい」とか言って見せてきて。そう、今じゃもう家族みんなで観てるって感じ。」
幸栄「へー。月曜の11時は」
樹莉「うん、あのね、ベッドに座ってお母さんと2人で、語りあって」
幸栄「濃いね」
樹莉「だからこそ、何か今私、みんな応援してくれてるから、頑張りたいし。」
この日の樹莉の日記には
樹莉“家族のみんなへ幸栄のことが好きになりました。でもどう接したらいいかわからない。幸栄は美紀のことが好きってわかるから”
樹莉が自分の気持ちに気づいた頃、幸栄が考えていたのは美紀のこと。
途中、トイレ休憩に立ち寄った5人。車内に残ったのは幸栄とハカセ。
東大卒京大大学院という超高学歴を誇るハカセ。この旅では人間味溢れる面白キャラとして良きムードメーカーになっていた。
幸栄「ハカセってさぁ、なんかね、自分の弱いところサラッて言えちゃったりするでしょ?で弱いところもすぐ見せられるじゃん。」
ハカセ「あぁ」
幸栄「凄いよ。」
ハカセ「いや・・・それ誉めてんだよね?」
幸栄「誉めてるよ、もの凄い誉めてる。」
ハカセ「うっそー?」
幸栄「ちょっと好きってことだよ。俺は」
ハカセ「うそマジで?ありがとう幸栄。」
幸栄「うん、ユーアーウェルカムだよ。」
ハカセ「俺、好きだよ幸栄」
幸栄「ありがとう。告白しちゃった、おい。帰るぞ。2人で帰るぞ」
ハカセ「ドミニクチケット」
幸栄「2人で帰ろうか・・・んなことはダメだ!そんなこと言っちゃダメなんだよ」
その夜、恋愛サンドバッグ幸栄は悩んでいた
幸栄“美紀は絶対心の優しい娘だと思う。あの娘を支えてあげたい”
美紀を支えてあげたいと思う幸栄
そして翌日。
決意を固めた不死身の男、幸栄は頑張リスト美紀を呼び出した。
幸栄「今日ちょっと聞いて欲しい事があって」
美紀「おっ!何だ何だ?」
幸栄「美紀は、なんか自分の理想をずっと追ってる感じが凄くして、それは自分の弱い部分を、誰かに見せたりしたら(自分自身が)崩れちゃったりするから。自分に鎧を着けてるっていうか、殻の中に閉じこもって『自分の理想はこうだから、違う、違う』って言ってると思うのね。」
美紀「ハハそんな感じ?って感じだよね。へー。」
幸栄「俺は、すごい気になる子がいて、で、この国に来て・・・って、その前からだけど良いとこも悪いとこも、見せたいし見たいなと思っててやってたのね。だけど、俺の中では心を開いてくれてるようには見えないの。その子がね・・・」
美紀「ヘヘヘフフッフッフッ」
幸栄「正直ね、分かんない、気持ちが」
美紀「そうだね。人の気持ちって分かんないもんだよね!」
幸栄「分かんないっていうか・・・」
美紀「うん」
そして美紀は
美紀「じゃ、伝わるといいねっていうふうに言っとくしかないのかもしれないよね。」
幸栄「・・・・・今日言いたかったのはそれだけだから、とりあえず行くね」
美紀「分かった!そっかー、じゃーねーバイバーイ」
幸栄「じゃあね!バイバイ!」
美紀「♪~♪~♪~♪」
幸栄“全然ダメだ。伝わんねぇ”
この日美紀を想い続けてきた不死身の男、幸栄の気持ちが大きく揺らぎ始めた。
ハオロンが復活!
翌日。
インド洋を望む海岸線を走るラブワゴン。その車内
カジ「アッアアッアウッウ♪アッアアッアウッウ♪」
ノリノリのセクシーダイナマイツカジが歌うのはビヨンセの『クレイジーインラブ』
カジ“カジの気持ち上昇気流。ピンクパワー全開!”
カジ「イエーイ!」
到着したのは魅惑の都市ダーバン。
鮮やかなマリンブルーの海とどこまでも続く白い砂浜が人々を引きつけるリゾート地だ。
また植民地時代、サトウキビ畑の労働力として多くのインド人が移り住み、今では80万人ものインド人が暮らしている。
翌日。
ビーチに向かうことにした5人。すると
ハオロン「おい!アハハ」
「おかえりー!」
「あーハオロンー!」
ハオロンだ!
樹莉を意識するあまりハリキリ過ぎた社長のハオロン。骨折の痛みも落ち着き、旅に戻ってきた
ハオロン「長かったー。みんないる、良かったー。」
「良かったねー」
するとハオロンは
ハオロン「あれ、やっぱりちょっと見ないうちにみんな顔変わるね」
ドミニクのサーフィンを観て更に恋をしたカジ
再び6人になったラブワゴンはビーチへ。
するとドミニクが
ドミニク「あの皆さん、私ちょっとお昼ご飯を買ってくるから」
何やらお勧めのランチがあるという。
待つこと10分
ドミニク「これは独特の南アフリカの食べ物“バニーチャオ”」
バニーチャオとは南アフリカ風カレーパンのこと。
作り方は簡単。食パン一斤を半分に切って中をくり抜き、そこに好きなカレーの具をたっぷりと入れただけの豪快料理。このボリュームでたった300円。
カジ「女の子3人で1コぐらいでもいいくらいだよね。」
樹莉「ホント。それで充分だよね。」
「辛っ、辛い」
カジ「辛いね。結構。」
樹莉「うーホントだ、辛い。足に力が入っちゃう。」
美紀「そうだね、私も何かつま先立ちになってる」
そして1時間後。
「海ー!」
実はここダーバンは世界大会も開催されるほどのサーフィンの本場。
そこで男性メンバーもサーフィンに挑戦することに。しかし簡単には乗れない。
するとドミニクがボードを持って沖へ。そして
「お!おー!」
「おー」
カジ「凄い乗ってる、乗ってる!」
「すげぇ」
ドミニクの勇姿にカジは
カジ「うまかったよ~。カッコ良かったよ~。やりたぁ~い!難しい?」
なんとやったこともないサーフィンに挑戦すると言い出した
カジ「キャーうわー」
しかし、波に飲まれまくる
カジ“カジは運動がまるで出来なくって本当ダメなんですよ。だけど(ドミニクと)一緒に居たくてこれはもう鼻水出ても飲んで溺れても頑張るしかないと思って。やっぱゆーみんを本当に見てたからあそこまでやらないと気持ちは分かってもらえないし。動かせないって凄い実感してるんで”
カジはドミニクという恋の海に溺れかかっていた。
強い友情が芽生えた幸栄とハカセ
翌日。
ダイバーの幸栄が東大&京大のハカセを呼び出した。
幸栄「何かすごい、ハカセが来てくれて、より楽しくなったっていうか・・・。ハカセといるとなんかさぁ、学べることも多くて。結構、多いんだ、俺の中では」
自然を愛するダイバーの幸栄と東大卒京大大学院生のハカセ。
全く共通点がないように見える2人だが、なぜかこの旅で不思議な友情が芽生えていた。
幸栄「どこが好き?女のその、体で。首とか足とか・・・」
ハカセ「耳かな。やっぱ耳かな。」
幸栄「噛んじゃったりするの?」
ハカセ「え?」
幸栄「噛んじゃったりするの?」
ハカセ「噛みたいね」
幸栄「軽くカプッて?」
ハカセ「うん」
幸栄「引きちぎるぐらい?」
ハカセ「いや、甘噛み。ハハハハ」
幸栄「いいね」
すると幸栄はハカセに相談を始めた
幸栄「結構のどかだけどやっぱ色々あるよね。良いとこも悪いとこも国もそうじゃん。人もそうだしさ。いいとこも悪いとこもあって。ドミニクはそれでも南アフリカが好きだっていう。それでもこの子が好きだみたいな・・・」
ハカセ「そうそうそう」
幸栄「俺も結構前向きなほうだと思ってるの。でもね、美紀はすごい前向きで言ってることはもう理想に近いぐらい正しくて。凄いなと思うんだけど。もう壁が、殻がある感じだったのね。もう鎧を着ているみたいな。」
ハカセ「うん、それはあるよ」
幸栄「そういうのを絶対おかしいなと思ってるんだけどそれを伝えられなくて。正直ね。どうしていいか・・・どうやっても、(美紀には)伝わんないんじゃないかなって思って。」
この日のハカセの日記には
ハカセ“幸栄は自分に素直に生きている。だから気持ちが言葉や表情に出る。幸栄は美紀が好きなようだ”
その夜。
スタッフの部屋に来たのは頑張リストの美紀。
話題は過去の遠距離恋愛について
美紀「寂しいって別れるまで言わなかった。1年3ヶ月付き合って。寂しいって思ってもしょうがないじゃんって、そんな落ちてても。だって、だって離れてるんだもん。」
ディレクター「何でそうやって考えるの?」
美紀「え、考える」
ディレクター「離れてるじゃん、しかたないじゃん、仕方なくないじゃん!そんな割り切れるもんじゃないじゃん!」
美紀「ウジウジしたのとか嫌いなんだもん。なんかネチネチとかウジウジとか、こう、悲しいこととかなんかこう。何か悩んだりするのも、あんまり。相手に求めなきゃダメなのっていう自分が嫌いなんですよ。」
ディレクター「それが本当の自分だよ、でも」美紀「いやぁもうここまで来たらこれでしょ!」
その頃1人決意を固める男がいた、ハカセだ
ハカセ“美紀にどれだけ嫌われてもかまわない。あえてズバズバ言うことにする。幸栄のためにも。一緒に旅を続ける仲間としても”
美紀に鋭くツッコむハカセ
そして翌日、決意を固めた仕事人ハカセは頑張りスト美紀の隣に座った
ハカセ「美紀とはね、ちょっとね、腹を割って話そうと思ってね。」
美紀「うん。割ろう。」
ハカセ「美紀、俺のこと苦手でしょ?」
美紀「敢えて自分から近寄らないタイプ。」
ハカセ「うん、俺も。」
美紀「あ、ホント?」
ハカセ「うん、俺も。美紀がいたら絶対もうあの、近づかないもん。」
美紀「そうなんだ。」
ハカセ「美紀はね、自分で作った素直眼鏡ってのかけてんの。こういうことが素直なんだ、という眼鏡をかけてんだよね。」
美紀「違うね。」
ハカセ「だから、美紀がホントに思ったことを、ホントにその感じたことを言ってくれてるとは思えないの。」
美紀「え、言ってるよ!言ってるじゃん!」
ハカセ「美紀はね、なんかね、必死で自分を保とうとしてると思うの。」
美紀「え、ない。」
ハカセ「そうやって速攻でこう「ないない」って言うってことは、否定したいんだよ、凄く。美紀のほうが。いや、そう思うだけ。だから一応聞いてよ。あの頭から流さずに。」
美紀「うん」
ハカセ「もう、自分はこうあるべきだ、とかそういう風にガチガチに決まってないと、なんか自分が不安になるというか・・・」
すると、美紀は
美紀「何がしたいの?打ち負かしたいの?」
ハカセ「違う。」
美紀「出来ればなんか面倒臭くなってきたから、なんか面倒臭く感じるの。もっとラフでいいじゃん。友達なんだからもっとラフでいいじゃん。仲間なんだし。」
ハカセ「いや、俺、真剣に話してるよ、ずっと。」
美紀「なんか面倒臭い、いちいちなんかこう、グタグタグタグダ理論づいて、これ、とか。理論づけて、理論づけて、あなたはこうあるべきで、こうあるべきで、いや、何々何々ってなんか・・・認めなくてもいいけど、うん、じゃあ認めなければ?うん。そこで、ガー言ってもなんか、気持ちがグチュグチュグチュグチュしてなんか、こうやったり、こうやったり、こうやったり、こうやったりで・・・。認めなくていいです。」
するとハカセは
ハカセ「裸の王様だよ。美紀は・・・」
美紀「裸の王様?」
ハカセ「誰も裸だって言ってくれなかったんだろう。」
美紀「あぁ、じゃあそうなんじゃない。」
ハカセ「ホントの人との付き合いっていうのを知らないと思う。」
そしてトイレ休憩に立ち寄るメンバー。すると・・・。
美紀「面倒くさい・・・」